世界一幸せな国デンマーク。17時には家に帰って家族で過ごすって聞いたことがあるけれど、それって本当?どんな家でどんな生活をしているんだろう?
この記事では、ホームビジットの様子、そこから私が感じたことなどをご紹介したいと思います。
目次
ホームビジットでの様子
まずはホームビジットの様子から。
素敵すぎるお宅
プログラム2日目。エフタスコーレ訪問を終えた私たちは、あるご家庭に向かいました。総勢22名だったのですが、こんな大人数を受け入れてくれるお家って一体どんなところなんだろう。
期待に胸を膨らませながら閑静な住宅街を歩いていると、素敵なご夫婦と息子さんが、手を振って出迎えてくださいました。
「みなさんようこそ。さあ、まずは庭にどうぞ」と案内されて進んでいくと、そこには広々とした芝生の中庭が。

「おお~!なにこれー!!!やばーい!素敵すぎるー!」とあちこちから歓声があがりました。笑
そしてママは私たちにこんな言葉をかけてくれたのです。
「ここでは、しちゃダメなことは何もないわ。なにをしてもOK。みなさん自分の好きなように自由にくつろいでね。」
家族を置いて日本を離れ、デンマークに着いて次々に教育施設訪問をして、頭がパンパンになり心も揺れ動いていた私。
ママの言葉に、身も心もじんわりと解きほぐされていくようでした。
ママ手作りのハッピーケーキをいただきながら
「かんぱーい!」
私たちが滞在していた一週間は、デンマークでは異常気象といわれるほどの暑さだったようで、火照った身体にビールが染みました。
お家の中はこんな感じ。
す、素敵すぎる。
メンバーはみんな、靴を脱いで裸足になったり、芝生に寝転んだり、ソファにごろんとしたり、玉を投げるゲームをしたり・・。
思い思いの場所で、そのゆったりとした空間を、時間を、味わっていました。
公美子さんもこの表情!
「こんな素敵なお家なら、17時に帰りたくなるのも納得だね~。」なんていう話も。
海・公園へお散歩
しばらくして「ちょっとお散歩に行こう」というパパのお誘いで、ご近所散歩へ。
5分くらい歩くとビーチが見えてきました。波はほとんどなくて、遠浅の穏やかなビーチ。よちよちのベビーちゃんから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、水着で海水浴を楽しんでいました。
「うわ~~!なにこれたまんないー」
ここでも歓声が。笑
私たちも、海に誘われるように靴を脱いで、ちゃぽんと入っちゃいました。
さいこーっ!!」「結構つめたいね」「あんまりしょっぱくないね」
プログラム2日目にして、初めて、メンバーのみなさんの「解き放たれた」姿を見た気がしました。ああ、みんな(私も)今まで緊張していたんだな。とか、気を張っていたんだな、なんてことを感じました。
海を出て5分くらい歩いたところに、素敵な公園もありました。
何の音もしない、静かな公園。
大きな木。夕暮れの優しい木漏れ日。
ああなんて美しいんだろう。
湖のほとりには、白鳥の親子がいました。白い羽の親と、グレーの羽の子どもたち。まさにアンデルセン「みにくいアヒルの子」の世界に入り込んだようでした。
しかしあまり近づくと噛まれるらしいので注意です・・。
息子のヤコブくん
帰り道は、息子のヤコブくんと話しながら歩きました。丁寧に目を見て話をしてくれたのが印象的でした。
日本が好きだというので、どんな所が好きなのか聞いてみると、
「日本人の、相手を思いやる気持ちが好きなんだ。デンマーク人とフィーリングが合うような気がするよ。」と言っていました。
彼のような若いデンマーク人が日本に興味を持ってくれていることが素直に嬉しい。そして、やっぱり日本の思いやりの気持ちは世界に誇れるものがあるよね。フィーリングが合うというのも、なんだか分かる気がする!
こんど彼が日本に来るときにはぜひアテンドしたいなぁ。
夕食をいただきながら団らん
それからお家に戻って、夕食を頂きました。
これはスモーブローというデンマークの伝統的なお料理。薄くスライスした黒パンの上に、サーモン、ローストビーフ、卵、トマト、エビ、などの具材がてんこ盛りになっています。見た目も美しかったし、味も美味しかった!
デンマークの料理は日本人の口に合いますね。
私は解き放たれたかった
お散歩で海に入った瞬間、あれ?と気付いたことがありました。
それは、「私は解き放たれたかったんだ」ということでした。
10年務めた会社を辞めて1年ちょっとが経ちました。HSCを育てる親として、HSC子育てをサポートする者として、新しい一歩をふみだした。私には何が出来るんだろう?どうあるべきだろう?そろそろ形にしないと。結果を出さないと。期待に応えないと。
わたし、結構気を張ってたな。緊張してたな。プレッシャー感じてたな。責任感じてたな。
ってことに気付きました。
私は「べき」にとらわれやすくて、価値観も固まりやすい。そしてそれで自分を苦しめていることが多い。
今回のプログラムは、「自分の解放」を目的に参加したわけではなかったけれど、図らずも解き放たれたかった自分に気付くことになりました。
プログラムを見た瞬間に、直感でこれは行くしかない!と思ったんです。人は、必要なことを、必要な時に、引き寄せる力を持っているのかもしれませんね。
個人としても、親としても、カウンセラーとしても、何にも縛られていないニュートラルな状態でいることが大切なんだなあ。私はそれを求めていたんだなぁと。
デンマークの空気を吸って、人に出会って、気付かされたのでした。
「あなたは、あなたでいいんだよ。」と言われているようでした。
プログラム最終日のディナーで、ママと隣の席になりました。
「親は子に、何をしてあげられるんでしょう?」と問いかけてみると、ママはこう言いました。
「だだ、そばに居てあげることなんじゃないかしら。それから、何より、自分自身が幸せでいることよ。」
娘の側にいてあげたいとあれほど強く思っていたのに、それを実現できずにいたこと。
蓋をしていた自分の過去に向き合ったこと。
本当に大切にしたいものに気付いたこと。
色々なものを手放したこと。
これまでのいろんな思いが湧き上がってきて号泣。「わたしは大丈夫」って、旅の最後にまた思えたような気がしました。
今度は子どもたちを連れて、きっとまた会いにくるね。
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