チェックリストで悩んだ人もスッキリ!HSCかどうか分かる4つの特性とは?

子どもがHSCかもしれないと思ってHSCチェックリストをやってみたけれど、
結果が明確にならずスッキリしなかったという方も多いのではないでしょうか。

例えば、
「13個以上あてはまらなかったけどやっぱり気になる」
「”心理テストよりも、子供を観察する親の感覚のほうが正確”と言われてもよく分からない」
「”たとえ「はい」が1つか2つでも、その度合いが極端に高ければHSCの可能性が高い”と言われても基準が分からない」

など。

この記事では、チェックリスト以外でHSCかどうか分かる4つの特性について、HSCの娘を育てた経験者が解説します。

具体的には、

  • HSCかどうか分かる4つの特性
  • HSCの2つのタイプ

についてポイントをご紹介していきます。
HSCの判断基準が分かってスッキリすると思いますので、まずはご一読を!

目次

HSCかどうか分かる4つの特性

HSCというと23個のチェックリストが有名ですが、実はそれ以外でもHSCかどうかを判断する材料があります。アーロン博士が、その著書『ひといちばい敏感な子』の巻末に最近の知見を付記しているのでご紹介します。

最近、私はこの根底にある性質には、「4つの面がある」と説明しています。
つまり、人一倍敏感な人にはこの4つの面がすべて存在するということです。4つのうち1つでも当てはまらないなら、
おそらくここで取り上げる「人一倍敏感」な性質ではないと思います。

HSCのチェックリスト23個で結果が明確にならなかったと思う方は、以下の4つの特性が全てあてはまるかどうか、見てみてください。

4つのうち1つでも当てはまらないなら、あなたの子どもはHSCではないと考えてよいでしょう。

また、各項目の中で具体的な行動を例示していますが、これらは全て当てはまるとは限りません。あくまで、その特性があるかどうかを判断するうえで参考として使ってください。

それでは1つずつ見ていきましょう。

①深く考える

ふつうの子どもなら、そこまで考えないよねということを深く考えてしまうのがこの性質です。

失敗しないか、人からどう見られるか、恥ずかしくないか、危なくないか、怒られないか・・

具体的な行動としては、

  • じっくり観察して考えるので、初めての人や場所で行動を起こすのに時間がかかる
  • ものごとの本質を衝くような鋭い質問をする
  • 大人の会話を聞いていて、聞きかじりの言葉を使って年齢の割に大人びたことを言う
  • いろいろな可能性を考えて慎重になるので、なかなか決断ができない

といったものです。
HSCではない子がそこまで考えない、あるいは考えなくてよいことを瞬時に感じて考えてしまうことが「深く考える」ということです。

②過剰に刺激を受けやすい

100の刺激があったとき、HSCではない子は10しか受け取りませんが、HSCはしっかりと100受け取ります。

自分の内外で起こっていること全てにひといちばい気が付いて処理をするため、肉体的・精神的にかなりの負担がかかり、人よりも疲れやすくなってしまいます。

具体的な行動としては、

  • 楽しませてあげようと思ってやったイベントやお出かけでも「もう帰りたい」という
  • 興奮することがあった日はなかなか寝付けない
  • 大きな音が苦手
  • 暑さや寒さ、合わない靴、濡れたりチクチクした服に文句をいう
  • 得意なことでも、発表会や運動会のように、人に見られたり実力を試されたりする場面ではふだんの力を発揮できない
  • 強い罰を与えるより、穏やかに言って聞かせるほうが効果的

といったものです。過剰な刺激を受けた時は、だれでも落ち着いて行動することが難しくなりますが、HSCは比較的短時間で刺激が過剰になってしまうのです。

③感情反応が大きく、特に共感力が高い

HSCはものごとに対してだけでなく、感情にも敏感なため、喜怒哀楽が激しいです。楽しさ、喜び、恐怖や怒り、悲しみの感じ方が、他の人よりずっと強烈だということです。

感情の敏感さは、自分の事だけでなく他者に対しても発揮されるため、非常に共感力が強くなります。

具体的な行動としては、

  • 涙もろく、人の心を読むこと人たけている
  • 学校の友達や家族、初めて会った人でも、辛い思いをしている人の気持ちによく気付く
  • 時には動物の気持ちにも共感する

といったものです。

これに関しては、最近の脳科学による研究で、HSCはHSCではない子に比べて、ミラーニューロンの活動が活発であることが示されました。

ミラーニューロンとは、他の人が何かをしたり感じたりしているのを見ると発火して、あたかも自分が同じことをしたり感じたりしているようになる神経細胞です。言葉を換えれば、「共感を生む」働きといえます。それが、HSCの共感力の高さにつながっているのではないかといわれています。

④ささいな刺激を察知する

最後は、ささいな刺激に気づきやすいということです。
ふつうの子どもなら気付かないようなちょっとしたこと、大したことではないと見過ごしてしまうようなことが、HSCはとても気になってしまうのです。
気づきやすいといっても、それぞれに得意分野があります。

雰囲気や表情、態度を敏感に読み取る子もいれば、天候や植物の様子など、自然環境の変化を察知する子もいます。動物とのコミュニケーション能力に優れた子、ユーモアや皮肉が得意な子もいます。

具体的な行動としては、

  • いつも食べ慣れているものの味が少し変わるだけですぐ気付く
  • 家具の配置がちょっと変わったり置いてあったものが無くなったりすることに気付く
  • 人の髪型や服装の変化にすぐ気付く
  • 少しの刺激でも足が痛い、頭が痛い、おなかが痛いと訴えて不安になる

といったものです。

親からすると大げさだと感じるところでもあります。

HSCがみんな内向的なわけではない

さて、4つの特性は全て当てはまったでしょうか。
「4つ全て当てはまったんだけれど、うちの子は外交的でHSCっぽくないの。」という方のために、HSCの中でも2つのタイプがいるということをご紹介します。

HSCの特性を見ていくと、内向的でおとなしいイメージを持つかもしれません。確かにそのような子もいます。しかしその一方で、外交的で好奇心が強い子もいるのです。

アーロン博士によると、HSCの中で約30パーセントが、外交的だと言われています。例えば、退屈しやすい、新しい場所に行きたがる、初めての出来事を楽しむ、珍しいものを見に行くなどです。

HSCとこの特性は矛盾するように思いますが、これは、それぞれ独立した気質です。HSCは、新しい出来事に遭遇した時、それがどういう事態か、深く考え、確認しようとします。そのうえで、刺激を求めない子どもと、刺激を求める子どもと、2通りのタイプに分かれます。

◆HSCで刺激を求めないタイプ(HSC)
どちらかというと、リスクを取らず、新しい世界にはなかなか入ろうとしません。

◆HSCで刺激を求めるタイプ(HSS)
HSCで刺激を求める子どもは、状況を十分確認したうえで、それでも好奇心のほうが勝り、新しい世界に入っていこうとします。

HSCの中でも、このように2つのタイプが存在するのですね。
HSCの4つの特性に全てあてはまり、かつ外交的だという場合は「HSCで刺激を求めるタイプ」だと言えます。

悩んだときは、様々な専門家からのアプローチを

ここまで、HSCかどうかが分かる4つの特性、HSCの2つのタイプについて説明してきました。しかし、自分だけではまだ確信が持てない、どうも引っかかるところがある、という場合もあるでしょう。

もしかしたら、何らかの発達障害をかかえている可能性もありますので、気になる方は専門家に相談することをお勧めします。

小児精神科等の専門医がうまく見つけられなかったり、近所に居なかったりした場合は、「〇〇市(お住まいの地域) 発達相談」と検索してみてください。

どの自治体にも、子どもの発達に関する相談窓口があります。私も娘も大変お世話になりましたが、発達障害でもそうでなくても親身になってサポートしてくれます。

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私も個別相談セッションを受け付けています。

HSCかどうかの見極め、発達障害との違い、曖昧なHSCをどう受け止めたら良いか。など、お話しましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
HSCの4つの特性をみて、子どもがHSCかどうか判断できたでしょうか。
いったんHSCという名前をつけると、その瞬間子どもについて分かったような気になってしまうかもしれません。

しかし、HSCというレッテルを貼って親がスッキリすることが目的ではありません。これから先、まだまだ子どもの未知の部分に出会うことがあると思います。HSCかどうかという事だけにとらわれず、ぜひ一人一人の子どもに寄り添うためのヒントとしてご活用ください。

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