HSCの子どもを育てていて「この子はすごい才能をもっているかも」と思ったことはないでしょうか。
HSCは集団生活に適応しづらい傾向がある一方で、感受性が豊かで独自の内面世界を持っています。世の中のあらゆる物事について深く考えをめぐらせるのも得意です。
一度やり始めると高い集中力を維持して、最後まで諦めない力も持っています。
この子らしい才能、持ち味を見つけて伸ばしてあげたい。そのためには具体的にどうすればいいの?
と考える親御さんも多いのではないでしょうか。
そこで、HSCの才能の見つけ方・伸ばし方について、私の父であるけーいち校長にインタビューしてみました。


父は、37年間、山梨の小・中学校で教師をしていました。困難をかかえる子どもの問題、親御さんの悩みや教師の悩みに寄り添い、サポートをしてきました。
ありがたいことに、父を慕ってくれる子ども達、保護者のみなさま、先生方が本当に沢山いらっしゃって。学校の先生方が父の顔写真入りのTシャツをお揃いで着ていたり(笑)、退職記念DVDを作ってくださったりしたんですよ。
父は自分のことを「日本一幸せな校長」だと言っていました。
「あー楽しかった!」と教員人生に幕を下ろした父は「2回目の人生が始まった感じ。何か面白いことがしたいぞ!」と張り切っています。
目次
【Q1】HSCの才能が見えやすいのはいつ頃?

【A1】幼稚園・保育園・小学校(特に低学年)が、才能発見のゴールデンタイム


社会のルールや常識が染みついていない時にこそ、その子の本来の持ち味が出てくるってことか。
【Q2】どんな観点で見ると才能が見つけられるの?

【A2】夢中になっていることに注目する

以下の3つの観点で見てみると良いよ。
①ちょっとキケンで冒険してるとき
例)隣の家の柿をとる、木に登る、裸足になる、など。
どうなるんだろう、やってみたい、やっちゃった~っていう感じだね。
どんなことに対して「やってみたい」という気持ちが湧いているのか?に、その子らしさが出てくるよ。
②工夫・創造しているとき
例)下校途中に、木の葉っぱを敵に見立てて、棒で全部叩き落す。
葉っぱを敵に見立てるとか、想像力がすごいでしょう。身の回りにあるもので工夫して遊びを作り出すとか、そういうことからも、その子らしい着眼点や工夫が発見できるよ。
③やりだすと止まらないとき
例)本を読みはじめると集中して読んでいる。ごっご遊びを1人の世界に入って何時間もやっている。
気付いたら時間がたっていた、というのは夢中になっている証拠だね。

でもこの3つの観点で、どんなことに夢中になっているのかを見てみると分かりやすいね。
【Q3】子どもの才能を伸ばすためにはどんな接し方がいいの?

【A3】2つのポイントがある。

①親が子どもを本気で「すごい」と思うこと
②親が「好き」と思う気持ちを伝えること
①親が子どもを本気で「すごい」と思うこと
まずは、親が、子どもを本気ですごいと思うことだね。1人でも味方がいるだけで、子どもはぐんぐん伸びていくはずだよ。
全部完璧にすごい必要はなくて、「この部分だけでもすごい」「こういう見方をすればすごい」って捉えることがポイント。
これは少し訓練が必要だけど、見方を変えれば「すごい」ってことは結構あるよね。臆病に思えても、慎重ですごい!落ち着きがないようでも、行動的ですごい!って感じで。
無理をする必要はなくて、親が本当に思えたら素直に伝えればいいと思うよ。
②親が「好き」と思う気持ちを伝えること
それから、親から子へ「好き」を伝えることも大事だね。笑って「好き」って言うだけでいい。
子どもが絵を描いたとか、素敵な発言をした時とか、「好きだなぁ」って言ってあげるといいよ。
「いいじゃん」「おもしろい」「良いね」みたいなプラスの感情が出てきたら、親の気持ちを素直に言葉に出して、子どもにどんどん伝えたいね。
うなずくとか、ニコッとするとか、笑うとかが加わるともっと良い。楽しいときは無理なく素直に嬉しい気持ちを表現したいね。親自身が幸せだと最高だね。

本気で思っていないこと、何かしらの反応を期待して言っていること、コントロールしようとして言っていること、すべてお見通し。
だから、親の中からプラスの感情が出てきたときに、素直にそれを伝えることが大切って、その通りだなぁと思う。
【Q4】HSCの才能をつぶすNGワードって?

【A4】「なんで出来ないの?」という言葉

親の否定的な感情は、子どもに伝わって「私って、大好きな親を幸せにできないダメな子なんだ」って思わせてしまうじゃないかな。
子育てで一番大事なのは「自己肯定感」を高めることだと思うんだ。
子どもって、もともと自分で「自己肯定感」を高めていく力を持っているから、大人はその力を信じて、楽しみながら見ていてあげるといいんじゃないかな。
でも、親はつい心配しちゃうから、なかなか難しいことだと思うけどね。
子どもを否定するのだけはやめた方が良いね。子どもは成長する力(良く変わる力)を大人よりはるかに持っているよ。
これは間違いないよ。安心してほしいな。

子どもが自分で成長する力を信じて、否定しないで見守ってあげたいね。うーん、なんだかぐっとくるな。
【Q5】どうすれば子どものことを本気ですごいって思えるの?

【A5】出てきたプラスの感情を素直に伝える

「かっこいい」「嬉しい」「おもしろい」っていうプラスの感情を伝えてほしいな。
子どもはきっと喜ぶと思うな。少なくともいやな気持ちにはならないよ。言葉も大事だけど表情や態度はもっと大事かも知れないよ。笑った顔でうなずけば、それだけで「You are OK!」って伝わると思うよ。
とりあえず、子どもと目があったら「笑顔でうなずく」。これ結構効果的だと思うな。おすすめです!
あと、子どもをどうにか親の思う方向に動かそうとするのって、そもそもかなり無理なことかも知れないよ。(元教師が言うのも変だけどね。)
そういう意識はあんまり持たない方が良いかもしれないね。子どもも基本的には「親とは違う別の人格を持った存在」だからね。
それよりも「自分が変えられるのは自分自身!」と思って、自分を良く変えること、自分を良い状態にしておくことが大切なんじゃないかな。
まとめ
HSCの才能の見つけ方・伸ばし方というテーマについて、けーいち校長にインタビューしてみました。
子どもの才能は、何に夢中になっているか?に注目すると見えてくる。才能を伸ばすためには、親が「すごい!」「好き!」を伝えることが大事ということでした。
”子どもは、もともと自分で「自己肯定感」を高めていく力をもっている”
”子どもも基本的には「親とは違う別の人格を持った存在」”
など、考えさせられる言葉も沢山出てきたように思います。
これが、父との初めての共同記事となりました。中高生の頃は父のことがうっとおしくて仕方なかったのですが・・笑
今こうして一緒に仕事しているんですものね。人生フシギなものです。
これからも、【教えてけーいち校長!】シリーズを投稿していきたいと思います。
こんなことを聞いてみたい、こんな時はどうすればいいの?など、子育てに関するお悩みや疑問を募集します。
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あゆみちゃんパパステキだね!!✨
子育てのゴールは自己肯定感と自立&自律だなぁと最近思い始めていたので、とても参考になる言葉ばかり!
是非是非連載をお願いします!楽しみに待ってます????
あいちゃん、ありがとう!!コメント、父も喜んでる~!
自己肯定感と自立&自律、本当にその通りだよねー。
必要としてくれている人の元に言葉が届けられるように頑張ります^^