子どもが3歳頃になると、ママ友との間で「習い事何してるー?」という会話が増えてきますよね。しかし、HSCの中には、習い事の先生や雰囲気が苦手で行きたがらないという子が多いかもしれません。
嫌がっているのに無理に行かせる必要はないと思う一方で、
「習い事がきっかけでHSCの才能を伸ばせるかもしれない!」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、HSCの才能を伸ばす「習い事」について解説します。
具体的には、
- 習い事はHSCの才能をのばすきっかけになる
- HSCが習い事をするときに大切にしたい5つの事
- HSCに向いている習い事5パターン
についてお伝えします。
目次
習い事はHSCの才能を伸ばすきっかけになる
習い事は、HSCの才能を伸ばすきっかけになると考えています。HSCは、通常の人では気付かない豊かな感性をもっていたり、深く考える気質をもっています。
そのため、感性をくすぐるようなきっかけがあったり、自分に合った表現方法を知ったりすると、才能がぐんと伸びる可能性をもっています。
習い事がきっかけで才能が花開いて、自分の居場所が出来たり、自信がもてるようになったら素敵ですよね。
HSCが習い事をするときに大切にしたい5つの事
では、いざ習い事をしよう!と思った時にどんなことに気を付けなければいけないのでしょうか。HSCが習い事をするときに大切にしたい5つのことをご紹介します。
1、本人の意思
まず一番大切にしたいのは、本人の意思です。水が好きだから。大好きな曲を弾けるようになりたいから。など、動機は色々あると思いますが、本人が自発的な意思でやりたいと言っていることが大切です。
個人的には、「苦手を克服するため」とか、「親が出来なかったから子どもにはやらせたい」という理由だけでHSCに習い事をさせるのはあまりお勧めできません。
少しでも苦手を克服して生きやすくなってほしいという考えも決して間違っていません。しかし、本人の意思が無いまま、親が説得して連れて行っても、うまくいく可能性は少ないと思うのです。特にHSCの「苦手」は、普通の苦手さとはちょっと違って、本人の努力だけではどうしようもない場合もあります。
自分が興味をもったものに楽しんで取り組む体験が多いほど、子どもはその心と身体を伸ばしていきます。楽しい気分で取り組んだことは頭に残りやすく、そこからまた、新たな興味や関心が生まれてくるからです。
焦らずに、本人がやりたいという意志を大切にしましょう。
2、子どもの能力を決めつけない
うちの子は運動が苦手だから、音楽のセンスがないから。と親が決めつけないことも大切です。思わぬところで才能を発揮することもあるのです。
HSCに精通した長沼睦雄医師のクリニックには、「ピアノをやってみたい」という子がいたそうです。その子は聴覚過敏があったため、お母さんは「音楽なんて無理でしょう」と思っていたのですが、いざ習い事を始めてみたら、耳がいいこともあってどんどん上達した、というのです。子どもの能力を決めつけず、チャレンジしてみることも大切です。
3、先生との相性がいいか、教室の雰囲気は合うか
先生との相性や教室の雰囲気も重要です。
私の娘が3歳のころ、いくつか習い事の体験レッスンに参加させてみたことがありました。しかし、結果は見事に完敗でした。
サイエンス教室は・・「先生の声がうるさい」と耳をふさぎ
バレエ教室は・・「着替えるのが嫌だ」と教室の隅に座り込み
テニス教室は・・「太陽がまぶしい」とラケットを投げ捨て
とこんな調子。
どれも本人が「行ってみる」と言うので行ってみたんですけどね・・。たとえ子どもが興味をもった習い事であっても、先生やお友達、教室の雰囲気が合わなければ苦痛でしかありません。
特に、試合に勝つことや、成果を上げることを目標にガンガンやっているような教室は、敏感なHSCにとっては少し刺激が強いかもしれませんね。
また、親同士の交流が濃い習い事もあるので、親同士の相性も大切にしてください。子どものために、と親が無理していると、子どもも辛くなってしまいます。慎重に見極めをしてください。
4、成果を求めない
習い事を始めたら、成果が上がっても上がらなくても、親がそのことを気にしないでいるのが大切です。これだけ時間をかけたんだから、これだけお金をかけたんだからと、親はつい子どもが成果を出すことを期待してしまいますね。
しかし、成果を期待することは親の満足のための過剰期待となってしまいます。HSCは特に、親の期待を敏感に感じとりますので、「成果を出さなければ」という考えにとらわれて、知らない間に自分を追い込んでしまうリスクがあります。
成果が出るかどうかは、子どもに任せていいのです。成果が出てもいいし、出なくてもいい。そうやって待ってあげる姿勢は、子どもを十分信頼しているという気持ちを伝えることにもなります。
5、続けることにこだわらない
習い事を続けていると、子どもが「行きたくない」「やめたい」ということが出てくるでしょう。HSCでなくてもよくあることです。先生やお友だちが嫌い、教室が暑い・寒いなどで居心地が悪い、習い事の時間が長くて疲れる、ママと離れたくない、難しくて出来ないなど。行きたくない理由は様々です。
具体的な理由を聞いたり、先生に相談したりして、解決策がみつかることもあります。HSCはひといちばい沢山の刺激を受けて疲れやすいため、習い事を一旦お休みしてみるのもいい方法です。少しお休みしたら、また行きたくなるということもあります。
それでも「行きたくない」「やめたい」という時は、キッパリやめてしまうのがいいかもしれないです。
・嫌なことは何でもやめるクセがついてしまう
・一度始めたものは続けるべき
というように、やめることを「負け」や「逃げ」と考えることはありません。「行きたくない」という自分の意志を十分に親に受け入れられた子は、安心して自立していきます。続けることにこだわらず、子どもの意志を守ってあげられるといいですね。
HSCに向いている習い事5パターン
それでは、HSCに向いている習い事はどんなものがあるのでしょうか?具体例もあわせてご紹介します。
1、1人でできるもの
周囲の視線や気分に左右されることの多いHSCは、チームスポーツのようなものよりも、自分のペースで出来る習い事が向いています。
個人レッスンや、少人数のレッスンを探してみることをオススメします。また、最近では子ども向けのオンライン習い事教室も増えてきているのでチェックしてみてください。
【例】ピアノ、歌、書道、絵画、手芸、くもん、オンライン英会話、ボルダリング、プログラミングなど
2、リズムのある運動
『子どもの敏感さに困ったら読む本』(長沼 睦雄)によると、敏感すぎる人には、周囲の雰囲気を感じて体を固くする反射が残っている可能性があるといいます。身体を使うのにムダな「りきみ」があり、疲れやすくなるのです。
そんな場合は、身体を緩ませたり緊張させたりするリズムのある単純な運動を通して身体感覚を高める効果があると言われています。
【例】体操、トランポリン、なわとび、ダンス
3、勝ち負けにこだわらずできるもの
勝ち負けにこだわらずにできるものもオススメです。HSCは共感力が強く、平和主義な子が多いです。勝負ごとが苦手、という子も多い印象です。
これは、習い事の種類というよりも「教室や指導者の方針」に左右されます。同じ水泳教室でも、水の中で楽しむことを大切にしている教室もあれば、試合で勝つことに力を入れている教室もあります。
勝ち負けだけに気をとられず、ひとりひとりの子どものゴールを目指すことを大切にしている教室を探しましょう。
4、親が同伴でできるもの
HSCは新しい場所や人に慣れるまでに、ひといちばい時間がかかります。「習い事の内容自体には興味があるのに、親と離れるのが嫌だから行きたくない」という場合もあります。
教室によっては、親は必ず別室で!という方針のところもありますので、事前によく確認しておきましょう。スイミング、英語、料理、バレエ、クライミング・・など、最近は親子で一緒に出来るような習い事も増えてきているので、チェックしてみてください。
5、意外と思いつかない!?ちょっと変わりダネ
最後に、ちょっと変わりダネをご紹介。子ども向けとしてはあまり馴染みのない習い事に目を向けてみるのも一つの手です。
大人向けのカルチャースクールなどを調べてみると、いいヒントが見つかりますよ。
【例】カメラ、乗馬、陶芸、生け花、切り絵、将棋、ミュージカル、ギター、けん玉、イラスト教室、などなど!
まとめ
これいいかも!という習い事はあったでしょうか?HSCの子どもは、園や学校でいっぱい頑張ってストレスを溜めている場合も多いので無理は禁物です。でも、習い事がひとつの居場所になったり、才能が開花して自信がついたりしたら素敵だと思いませんか。
これからの時代は、オールマイティーに色々なことが出来るよりも、自分だけのとがった才能をもった人が活躍する時代です。
子どもには一人一人の持ち味がありますので、子どもをよーく観察してみましょう。どんな才能を見せてくれるのか楽しみですね。
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